Color Oils
「もう・・・お前の好きにはさせん・・・」 白銀のアーマーを纏った彼女が不適に笑う。 「ほざけ、貴様も奴等もこの場で始末してくれる!!」 シグマは叫ぶと同時に大量のミサイルを彼女に向かって発射する、彼女はその場から1歩も動かずミサイルの直撃を受けた・・・ ドゴォォォォォンン!!!!! 「クククク・・・他愛もな・・・」 「無駄だ・・・」 シグマの言葉を遮り、彼女は言った・・・爆発で立ち上った煙の中から・・・彼女が姿をあらわす・・・ 「その程度の攻撃では私にダメージどころか傷一つ付ける事はできんよ・・・」 その言葉が示すとおり、彼女はまったくの無傷だ。そんな彼女をシグマは憎しみのこもった眼で睨み付ける・・・・と今度はその眼からレーザーを発射し彼女のボディを切り裂こうとする、が。 「・・・・ふっ!!」 素早くレーザーを避け、壁を蹴り瞬時にシグマの目前まで移動し、両の手に溜めたエネルギー弾を叩きつける。 「悪いが・・・遊んでいる暇はないのでな、一気に片付けさせてもらう!!」 言うと同時に拳にエネルギーを溜めラッシュが始まる。 ズガガガガガガ!! 彼女の一撃一撃が戦車を砕くほどの威力を持っているのだ。だが、そんな彼女の攻撃を受けながらもシグマは反撃を繰り返す。互いに一歩も引かない攻防戦が繰り広げられ続け、部屋の壁にはその衝撃で亀裂が入り始めていた。 「おのれ・・・貴様どこにそんな力を・・・」 次第にシグマの攻撃が弱まり始め・・・勢いを失った・・・・ 「これで・・・終わりだ・・・!!」 その隙を見逃さず、彼女は渾身の一撃をシグマの胸部に叩き込む。 「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」 断末魔の叫びと共にシグマが倒れると、奴が立っていた床が崩れ落ち・・・その巨体が闇の底へと飲み込まれていく・・・ バクンッ!! 突如シグマの胸部パーツが外れ、アンジュが外に放り出される。彼女は気を失っているらしくそのまま重力にしたがって落ちていきそうになったが・・・ ガシ!! 「ン・・・・あ・・・!?シグマ様ぁ!!」 目を覚ましたアンジュは落ちていくシグマを見て叫んだ。が、自分が何かに支えらていることに気付き視線を上へと運ぶ。 「!?あんた、どうして!?」 シグマと共に落ちて行くはずだったアンジュの腕を掴んだのは・・・ 「さぁ、どうしてだろうな・・・体が、勝手に動いたんだ・・・」 先ほどまでシグマと死闘を繰り広げていた彼女だった・・・シグマの攻撃を受け、アーマーも所々ヒビが入っており、体力もかなり消耗しているようだったが・・・彼女は掴んでいる腕に力を入れアンジュを引き上げようとする。 「・・・なんのつもり?」 自分を引き上げる彼女を見ながらアンジュは怪訝そうに言う・・・ 「掴んでしまったものは仕方がないだろう、引き上げているんだ」 その言葉に淡々と答える彼女・・・ 「何故引き上げているのかって聞いてるのよ!!」 カッとなり声も大きくなる・・・ 「・・・暴れるな・・・上手く・・・引き上げられんだろうが・・・」 その時に気が付いた・・・彼女は、腕に大きな傷を負っている・・・ 「あんた・・・その腕・・・」 「ただの掠り傷だ、お前が気にする事ではない・・・」 少しずつ、アンジュの体が闇から引き上げられる・・・だが、アンジュは・・・ 「・・・・・・冗談じゃないわ・・・出来損ないに助けられたなんて、笑い話にもならないじゃないの」 そういうと自分を掴んでいる彼女の腕を思いきり引っかいた・・・ 「ぐっ!!」 彼女は反射的に掴んでいた腕を放してしまい、すぐにまたアンジュの腕を掴もうとしたが・・・ 「Good−bye sad a monster・・・」 アンジュはそれを拒むように大きく腕を広げ微笑を浮かべながら黒く大きな闇に落ちていった・・・ 「この・・・大戯けが・・・・」 彼女はアンジュが闇にのみ困れた後、しばらくその場から動かなかったが・・・・・・ 「・・・・・眠れ・・・永遠に・・・な・・・」 静かにそう呟くと闇に背を向け走り出した・・・ 地下にあるこの場所も、先ほど出来た大穴の影響で時期潰れるだろう・・・急がなければ・・・約束を・・・果たす為に・・・・・・ |
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