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 ちょうどエックスが彼女の部屋についたころ、ゼロも目的の部屋に到着していた。

「・・・ここか・・・」

 彼は扉をセイバーで切り開くと、中に入っていった。

「早かったな・・・」

 部屋の奥から低く落ちついた声が聞こえた・・・螺旋だ・・・ゼロはセイバーをかまえると・・・

「これでも忍び部隊の隊長なんでね・・・わざわざ俺を指名したんだ、退屈させないでくれ・・・よ!!」

 言うと同時に切りかかる!! だが、螺旋の装甲は厚く、彼の剣技をもってしても傷付ける事が出来ない。

「何をあせっている?・・・・・・ハンターエックスの事か? 安心しろ、奴は死なん・・・」

 その言葉にゼロは驚いた、何故そんな事を言うのか、理解できなかったのだ。

 エックスが死なないだと? どう言う事だ・・・? その言い方は『あのお方』とやらが負けると言ってるようなもんじゃないか!

 困惑している彼をしり目に、螺旋は冷静に話しを続ける。

「だが、お前をここから先に通すわけにもいかんのでな・・・全力でいくぞ・・・!!」

 螺旋の攻撃はすさまじいものだった・・・その巨体からは想像もつかぬスピードに、遠距離ではレーザーやミサイル、近距離ではバスターから出るレーザーソードと多様な攻撃をしてくるうえ、こちらがわの攻撃はまったくと言っていいほど効かなかった。だからと言ってゼロが圧されている訳でもなかった・・・彼はそんな激しい攻撃を全て躱して反撃に出ていたのだ・・・二人の実力は五分、いつ終わるとも知らない激しい攻防戦が続けられていた。

 くそったれ!! なんて分厚い装甲なんだ!!

 何度も何度も斬り付けるが、螺旋のアーマーを貫く事が出来ない。このまま永遠に戦い続けなければならないのかと思いはじめたとき、不意に螺旋の動きが止まった。

 何事かと思い、彼は警戒したが・・・

「・・・・・・Dr.・・・?」

 螺旋はそう呟いた・・・とたん、彼はゼロに背を向け走り出す。

「な!! おい! 何処に行くんだ!!」

 突然の出来事にゼロは困惑し、螺旋の後を追った・・・

「おい!! 一体どうしたって言うんだ!!」

「あの方に・・・Dr.に何かあったんだ!! 邪魔をするな!!」

 螺旋は腕でゼロを思いきり突き飛ばした! ゼロはすんでの所でそれをガードしたが、少し飛ばされてしまった。

「いっつ・・・っくそ! なんだって言うんだ!!」

 ゼロはしびれる腕を押さえ、螺旋の後を追いかけた。







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