FACE HUNTER



 例の嫌な事件(はぷにんぐ参照)から数ヶ月後、イレギュラーハンターの面々は平和な日々を過ごしていた。ところが、その平和も長くは続かなかった・・・

 ベース内の廊下をトレーニングを終えたゼロとウィルドが歩いていた。

 しかし・・・この二人、いくらウィルドがゼロに似せられて創られたからと言え、二人して真紅のアーマーに長い金髪と言うのは流石に目立つ×2(汗)とうの本人等はまったく気にしていない様だが・・・それで良いのか忍び部隊!!

ゼロ(以下Z)「ん?」

ウィルド(以下W)「どうかしましたか? 隊長」

Z「・・・いや、今嫌な気配を感じたんだが・・・」

W「嫌な気配・・・ですか?」

Z「ああ・・・何と言うか、いいかげんに諦めろと言いたくなるようなしつこい感じの・・・」

W「なんだかシグマみたいな気配ですね(笑)」

Z「ふっ、まったくだ」

 そんな事を話しながら歩いていたが、次の瞬間何者かが急に二人の前に現れ、強烈なフラッシュを数回させた。その人物はすぐに立ち去ってしまったが・・・最初は何をされたのか解らなかったが、すぐに写真を撮られたのだとわかる。

W「う〜・・・目がチカチカする〜」

Z「くっ、何だったんだ今のは・・・」

W「ああ!!」

Z「! どうした!?」

W「さっきのって写真撮ったんですよね?」

Z「あ、ああ。たぶんそうだが・・・それがどうかしたのか?」

W「俺、目をつぶっちゃったかもしれません〜(泣)」

Z「・・・・・・・・・・・・(呆)」

 その時は二人のファンがどこからか進入して写真を撮ったのだろうと言う事で済まされたが・・・しかしこれは、これから始まる事件の序曲に過ぎなかったのだ・・・ 

 

 ハンターベース内の一室にて

???1「ねえねえ、また出たんだって。あれ」

???2「また? 今度は誰がやられたのよ・・・」

???3「しぐにゃす総監にゃ」

???4「へぇ、あのぼんぼんがねぇ・・・今回はいい男ばっかりが狙われてるって聞いたけど?」

???1「その言い方じゃ総監がカッコ良くないみたいだよ?」

???3「しぐにゃすはカッコイイにゃ!」

???4「そんなに怒んないでよ、そういうつもりで言ったんじゃないんだからさぁ」

???2「でも・・・今回の事件、たしかにハンター達の中でもカッコイイって評判の男性ばかりがやられてるみたいよ」

???5「・・・どうでも良いが・・・お前達、人の部屋で何をやっているんだ?」

 この部屋の主はユーマだったはずなのだが、マリア・エイリア・マオ・ミーナの四人は、それぞれ好き勝手な場所に落ち着き、当然のように井戸端会議を行っていた。

ユーマ(以下U)「・・・で、お前達は皆私に用でもあるのか?」

エイリア(以下A)「私はあるわよ」

マリア(以下M)「ぼくは遊びに来たの〜♪」

マオ(以下Mo)「まおはマリアとおにゃじにゃ」

ミーナ(以下Mi)「あたいがここにいる理由は・・・わかるだろ?」

 

 ミーナの発言は聞かなかった事にして、ユーマはエイリアのほうを向いて話を聞く事にした。

U「私に用があるのはエイリアだけか・・・どうかしたのか?」

A「さっきも話してたんだけど・・・最近ベース内の男性ばかりを狙った事件が出てるのは知ってるわよね?」 

U「ああ、この間、螺旋もやられたと言っていたよ」

Mi「うげ、あいつもいい男ってわけ?」

A「・・・その犯人の事なんだけど・・・嫌な人物が容疑者としてあがったのよ・・・もう私、どうして良いか・・・」

U「・・・ふむ・・・詳しくは・・・このメンバーに聞かれても良いのか?」

A「・・・ちょっと・・・」

U「そうか・・・聞いてのとおりだ。お前達、ちょっと席をはずしてくれ」

Mi「えぇ〜、あたいも?」

U「当たり前だ、ほら、さっさと出る。マリア、エイリアの話が終わったら遊んでやるから今はマオ達と遊んでいろ」

M「わかった〜」

 ぞろぞろと部屋を出る3人。

U「出来る事ならあまり私の部屋に溜まらないでもらいたいんだがな・・・」

A「ごめんなさいね、ユーマ・・・」

U「いや、理由がある場合はかまわんよ・・・で、その容疑者の事で悩んでいるのか?」

A「ええ・・・実は・・・その人の名前は『ゲイト』・・・彼は私と同期なの・・・私の・・・友人よ」

U「ゲイト・・・聞いた事があるな、たしか・・・天才的な技術を持った科学者だったと・・・」

A「ええ、彼はすばらしい技術の持ち主よ・・・」

U「ふむ、友人の名が容疑者として上げられ、困惑している・・・といった感じだな」

A「・・・たしかに彼は変わった所のある人よ・・・でも、こんな事は絶対にするような人じゃないわ!」

U「何故そう言い切れる?」

A「だって・・・彼は・・・その・・・・・・・・なんだもの・・・」

U「ん? すまんが、もう一度言ってくれないか?」

A「・・・・・・・なの・・・」

U「エイリア、はっきりと言ってくれないか? そんなに小さな声では聞こえないんだが・・・」

 そう言われて、エイリアも覚悟を決めた様だ。

A「一回しか言わないわよ・・・・・・・・彼は、ナルシストでフェミニストなのよ・・・」

U「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

A「だから、他の男性の写真なんか撮るはずがないのよ・・・」

U「〜〜〜・・・まぁ、理由はわかったが・・・なんだか頭がいたい話しだな・・・(汗)」

 そのとき、ドアがノックされた。

U「ん? 誰だ?」

A「マリアかしら?」

U「いや、それは無いだろう。あの子は私が連絡をいれない限りこんと思うが・・・どうぞ、ドアは開いている」

 自動ドアが開いた。すると、なにやらバラの香水のような香りが漂ってきた・・・

???「やぁレディ達、今僕の話をしていなかったかい?」

A&U「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?(驚)」

???「ふふ、どうやらあまりの嬉しさに言葉も無いようだね・・・」

U「・・・・・・・・ゲイト・・・貴殿、どうやってここまで・・・」

A「あ、貴方、今自分がどういう状態に置かれているか解ってるの!?」

ゲイト(以下G)「もちろんわかっているさ・・・だから僕は無実を証明しに来たのさ」

 そう言ってユーマに白バラの花束を手渡した・・・ちなみに白いバラの花言葉は『私はあなたにふさわしい』・・・

 エイリアは、『またはじまった・・・』と言った感じで見てたが、流石にユーマはなれない事をされ、多少困惑している様だ。

小声

U(エイリア、これは一体どういう・・・(汗)

A(さっき言ったでしょフェミニストだって、彼は女性には優しく振舞うのよ・・・それが気に入った女性(ヒト)ならなおさら・・・貴女、気に入られてるわよ・・・)

U(どうして私なんだ!? 私は彼と直接の面識は一切無いんだぞ?)

A(そんな事彼には関係無いのよ、TVでもなんでも、自分が見て気に入ったならそれでいいの。貴女、自分が最近結構有名になってきてるの気付いてたでしょ?)

U(そ、そうなのか?)

A(そうよ、神秘的な科学者って・・・)

U(神秘的なのか・・・?(汗)

G「レディ達、何をこそこそ話をしているんだい?」

A「何でもないわ・・・それで貴方、疑いは晴らせたの?」

G「もちろんだよ、僕がそんな事するはず無いって事をここのみんなに解ってもらう為にちゃんと犯人を連れてきたんだからね」

U「・・・犯人を連れて来た・・・だと?」

G「ああ、今さっき司令室に置いて来たところさ。今ごろは・・・ゼロやエックス君にぼこぼこにされてるかもしれないけどね」

U「・・・・・・・・・」

A「行ってみる?」

U「・・・そうだな・・・」

 司令室前

U「騒がしいな・・・」

A「仕方ないわよ、今までベース内を騒がせてた犯人が捕まったんだもの・・・」

U「まぁ、その騒ぎもこれでおさまる訳だ・・・」

G「僕の活躍のおかげでね」

A「どうして貴方まで付いて来るのよ」

G「僕は片時も愛しい人から離れたくないだけさ・・・ねぇハニィv」

U「・・・誰がハニィだ・・・(汗)」 

 司令室内

シグナス(以下S)「ああ、二人とも来たのか。今姫に呼びに行ってもらおうと思っていたところだ」

U「犯人が捕まったそうだな」

S「ああ、今エックス達が事情聴取しているが・・・まさか奴が犯人だったとは・・・」

A「そんなに意外な人物だったの?」

S「いや、意外と言うより・・・まぁ、見れば解る・・・」

 呆れ顔のシグナスの指差す方向には・・・・

U&A「!!」

???「貴様等ぁ!! 早くここから出さんかぁ!!!!」

U「・・・まさか・・・こいつが犯人だったとは・・・・」

エックス(以下X)「あ、ユーマ、来てくれたんだね」

U「・・・どうした? エックス顔色がすぐれんぞ?」

X「うん・・・ちょっと・・・ね」

ゼロ(以下Z)「ユーマ、ちょっとエックスを診てやってくれないか?」

X「俺は大丈夫だよ・・・」

Z「んな蒼い顔して何言ってやがる・・・お前は休め」

X「でも・・・」

Z「こっちは大丈夫だ・・・それに、お前に何かあったら俺は・・・」

X「ゼロ・・・」

A「ハーイハイハイ! そこ! ラブってないでちゃんと説明してちょうだい!!」

 ゼロックス、エイリアにより強制終了(笑)

A「どうしてあの時お星様になったはずの『彼』がここにいるのよ!!」

 ・・・もう皆さん解っていらっしゃると思われるが・・・そう、連続写真魔は『シグマ』だったのだ。

Z「・・・(邪魔されたのでちょっと不機嫌)かなり下らん理由だ、それでも聞くか?」

A「ええ、一応どんなに下らない事でも把握しておかないといけないでしょう?」

U「その前に一つ聞きたいんだが・・・もしかしてエックスがこんな状態になった訳は・・・」

Z「ああ、その理由のせいだ・・・ったく、余計な事しやがって・・・」

A「で、その理由って?」

Z「・・・この間は女の物を集めて使ってただろう? 今回はそのとき俺達に突っ込まれた事を参考にしたらしい・・・」

U「・・・どういうことだ?」

Z「・・・今回は・・・俺達の顔を写真をもとに作り上げ・・・こいつのボディに付けるつもりだったんだそうだ・・・想像してみろ・・・俺達の顔があいつの体の上にくっついてる様を・・・」

A「・・・ごめんなさい・・・ちょっと気分が悪いわ・・・(汗)」

U「・・・・・・・たしかに・・・気持ち悪いな・・・」

Z「で、今こいつをどうするか話し合ってたところなんだが・・・何かいい案はないか?」

U「ふむ、そうだな・・・」

 少し考えるユーマ・・・しばらくして、いい案が浮かんだ様だ。

U「一つ思いついたんだが・・・試させてもらうぞ」

Z「何をするんだ?」

 ユーマは少し微笑み。

U「それは秘密だ・・・シグナス、ヴィシュヌとライフセーバーを二人呼んでくれないか?」

S「ああ、それはかまわんが・・・本当に何をする気だ?」

U「言っただろう、秘密だ・・・ゲイト、貴殿にも手伝ってもらいたいんだが・・・」

G「君の申し出ならなんだって聞くさ・・・それに、貴殿なんて他人行儀な言いかたはやめて、ダーリンvと呼んでくれないかい?」

U「・・・(引きつりながら)そ、それは遠慮させてもらう・・・」

 そして数時間後・・・

M「わぁ〜vかわいいvv」

U「ちょうどこの間復元に成功してな、なにか使い道はないかと思っていたんだ」

X「見た目は可愛くても中身はシグマなんだよ、あんまり近づいちゃダメだからね、マリア」

M「えぇ〜・・・つまんないの〜・・・」

Z「しかし、上手くやったもんだなぁ」

S「これでしばらくは悪さも出来まい」

A「一生このままでいる?」

Σ(やけに機械的な声で)『ふざけるな!! こんな走る事も出来ない体など・・・おわっ!!何をする〜!!

Mi「あははははは!! 踊ってるよこいつ!!」

G「ボタン一つで操作可能さ、やってみるかい? 小さなレディ」

M「え、いいの!? やったぁvv」

Σ『や〜め〜ろ〜!!!!!

 そしていろんな操作で遊ばれるシグマ・・・彼の新しいボディはHO●DAの『AS●MO』だった・・・

Σ『おのれ〜!!!覚えていろよ〜!!!!!

今日もハンターベースは平和です。

 

END







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