Sweet Tooth



 とにかく、あいつと一緒に行動するようになって思った事はただ一つ。

 

 『女みたいや・・・・』

 

 見た目が、とかそういう問題やない。身長が180以上あるガタイのいい奴が女みたいな見た目ってのもある意味怖い・・・いや、それは偏見か・・・まぁ、とにかく見た目は男らしいつってもええとは思う・・・けんども・・・奴の好きな物、嫌いな物だけ聞いたらそう思うのは無理ないと思う・・・

 

「・・・・美味いんか?それ・・・・・」

 コーヒーを一口飲んで、相方が目の前でうまそぉ〜にくっとるもんを指差して聞いてみる。

「ん?食べてみるか?」

 ものすんごぉ幸せそうな顔してスプーンにそれを乗っけて目の前に持ってくる。

「・・・・いや、遠慮しとくわ・・・」

「そうか?」

 残念そうに言う顔がたまらなく可愛い思うんは・・・まぁわい個人の感覚やさかいにほっといてくれ・・・自分でも重症や思とる・・・

 それはまぁおいといて。そうやってもらえるんは、わいとしては嬉しいけんど・・・流石にそれにぱく付くことはでけへんだ・・・なんでかっちゅーと・・・

「・・・わい、甘いもん苦手やさかい・・・・」

 相方が幸せそ〜にくっとるもん。それは・・・
季節限定☆クリームたっぷりイチゴパフェv
 メニューに載っとるもんをそのまま読んだだけでもなんや脱力するわ・・・(−−;

 ちなみに今は喫茶店の中。何でこないなとこにおるかと言うと・・・

 

 

数分前

 

 『アーポロvどこ行くん?』

 『ん?ああ、インドラか。今日は仕事が休みなのでな。ちょっとそこの喫茶店に行こう思っていたんだ』

 『喫茶店?何でまた』

 『今日はそこで新メニューが出るからな♪』

 

 

 っちゅーわけで、わいはアポロについて来たんやけど・・・しかし・・・自分で言うのもなんやけど、それなりに図体のデカイ男が、二人連れで喫茶店に入ってきて、さらに片方はイチゴパフェ食ってるってのは・・・普通嫌でも視線浴びるやん?

 けど・・・ここではそれが無いねん・・・いや、それはまぁそれで助かった思てるんやけど・・・・

「いらっしゃいませ、アポロさん♪」

 そんな事を考えとると、急に・・・誰や?こいつ・・・・店のもんやろうけど・・・アポロに親しげに話し掛けてきよった・・・

「あ、店長」

 店長?何でそんなんと知り合いやねん・・・?

「どうです?今回のイチゴパフェ、結構評判良いんですよ♪」

「そうだね・・・確かに美味しいのだが・・・」

「・・・だが・・・?」

「もう少しクリームに甘味があった方が良いと思う・・・」

「わかりました!アポロさんがそう言うなら間違いないでしょう!!早速そうするように指示してきます!!」

 そう言って奥に消えていった『店長(男)』と、アポロの顔を交互に見ながら話を聞いていたわいはちぃとばかし・・・ほんまにちょっとだけな、不機嫌になりながらたずねた。

「なぁ・・・なんで店長と知り合いなん?なんや、めっちゃ仲ええ感じやったけど・・・」

 嫉妬・・・どっかの誰かが『男の嫉妬は醜い』なんて事言うたらしいけど、仕方ないやろ・・・好きなんやし・・・独占欲なんてもんは絶対に出てくるし・・・

「ああ、ここは私がこちらのハンターベースに就任したころから来ている場所なんだ。常連と言う奴だな」

 常連て・・・ああ、せやからまわりのもんが特に気にしてなかったんかいな・・・店員も慣れとるみたいやし。もしかして、ここにおるん全員常連か!?

「・・・毎日きてるん?」

「まさか。休日に来る程度さ」

 思ったよりは来る回数少ないねんな・・・せやけど・・・

「にしてはものごっつ仲ええやん?」

「時々私の作ったケーキを食べてもらってるんだ。ここの店長、昔は結構名の知れたパティシエだったからな」

「おまえさん菓子作るん好きやもんなぁ」

 暇があったらケーキやらクッキーやら作っとる。んで、ベースにおる女子供に配ったり・・・って、総監のやることとちゃうやん(ーー;

 しかもこいつの作った菓子、下手に店で買うたんより美味いし・・・

「作った以上、誰かに食べてもらいたくなるのは常だろう?」

 そう言うた顔がなんや幸せそうやったからちょ〜っと面白ぉなくて・・・・

「・・・せやったらわいに言うてくれたらええのに・・・・」

「?お前は甘いものが苦手だろう?」

 言うた後に後悔。まさにそのとおり。わいは甘いケーキやらクッキーやら、あんま食えへん。まったくゆうほどでもないけど、胸やけみたいなんおこしてまうんやなぁ・・・

「・・・せやけど・・・」

「・・・だから、まずは店長に味見してもらっているんだ」

 味見?・・・って事は試作品って事やんな・・・本番は誰に食べさせるんやろ・・・

「甘いものが苦手な人でも、食べれるようなケーキを練習しているんだ・・・」

「・・・もしかして、最近ケーキ一緒に食おってよう言うとったんって・・・」

「・・・・・・やはり・・・気の知れた人と一緒に好きなもの食べたいじゃないか・・・」

 そう言うたアポロの顔、どんどん赤くなっていきよって・・・

「アポロォ・・顔真っ赤やで?」

「・・・うるさい」

 顔を赤くしたまま視線そらす仕草がもうかわいらしゅーて♪公衆の面前やなかったらぎゅ〜〜〜Vvってしてちゅ〜〜〜Vvって出来るんやけどなぁ・・・

「そない顔真っ赤にして言うんやったら、ちゃんと『好きな人』言うてくれてもええやん♪」

 顔の火照りを冷ますように、またパフェを食べ始めたアポロに言うた一言で、またアポロの顔は真っ赤に染まりよった。

なっ!!ばっ!!

 動転のしすぎで言葉が出てけーへんみたいやなぁ(笑)まぁ、本人的には『何馬鹿なことを言っているんだ!』ってな事言いたかったんやろうけど。

「ほれほれ、慌てるから口にクリームついとんで」

 言って、指で唇につい取ったクリームを掬い取って自分で舐める。あっま・・・・これ以上甘くしたやつ食うたら、わい絶対胸焼け起こすな(−−;

 んで、視線をアポロに戻したら・・・案の定、赤い顔のまんまかたまっとった♪

「アポロかわええ♪」

「・・・・・・ばかもの・・・」

 

 

 んで、店を出るとき、店員のねぇちゃんと目が合ったからつい癖で・・・笑顔で軽く手を振ったら、ねぇちゃんは喜んでくれたみたいなんやけど・・・

「・・・・・・・・」

 

 ダンッ!!!

 

「いぃっ!?・・・つぁぁ〜(泣)」

 踵で足、おもいっくそ踏まれた!!

「あ、アポロ!?いっ、いまっ踵!?」

 涙目で訴えるわいにアポロは冷たい視線で一瞥すると、

「では、私はベースに戻る。じゃあな」

 とだけ言うてスタスタと歩き始めてもた!

「ッて、何怒っとんねんな!?あぽろぉ〜(汗)」

 ・・・しばらくアポロのご機嫌取りに時間かかりそうや・・・な(^^;

 

 

 END



後書き

兎に角あっまーい!!話しが書きたくてできたこの話し・・・

でも、友人に見せたら『まだまだ甘さが足りない』といわれた・・・くそう、精進せねば(甘さ極めてどうするよ(笑)

まぁ、カップリングがあれですが(爆)

・・・実は書いてて結構楽しかった事を白状します(苦笑)

やっぱ好きなカップリングの話しを書くのは楽しいね!(開き直り)





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