WIRUD ROUTE



(退院祝い・・・だな)

クロスは時計を見て微笑すると、リングの腕をそっと引く。

「えぁ・・・?」

「ウィルド、俺達はそろそろ戻らなきゃいけないからな」

そう言って、クロスは翡翠を見る。

翡翠はクロスの視線の意味に気付いたのか、小さく頷いて自分も時計を見るふりをする。

「あ、僕達、そろそろ任務に行かなきゃいけないから戻るよ」

「うにゃ?ひしゅい君、任務にゃん・・・」

翡翠はマオの口を押さえると、人差し指を立てて口元に当てる。

マオは意味がわからなかったが、とりあえず言われた通りにした。

「そうなんだ・・・」

アリスは残念そうにいうと、溜息をつく。

ウィルドは不思議そうにクロス達を見ていた。

「ウィルド」

急にクロスから声をかけられて、ビクッと体を震わせる。

「・・・退院祝いってとこだ。しっかりな」

「そうだよ」

クロスに肩を押されて、ウィルドは少しよろける。

「アリスちゃん、またね♪」

リングは手を振ると、先に行ったクロス達の方に走っていく。

「・・・アリス、久しぶりにあそこ、行こうぜ」

「え・・・うん!」

 

 

「んーっ!!やっぱここの夕日はいいな」

ウィルドは丘の上にある草むらに寝転ぶと、軽く伸びをする。

アリスは笑いながら、ウィルドの隣に座る。

「はい、アリス!」

ウィルドはポケットから小さな箱を出すと、アリスのほうに軽く投げる。

慌ててキャッチしたアリスは、まじまじと箱を見つめてから、視線をウィルドに戻す。

「これ、なに?」

「さっきさ、アクセサリー屋でじーっと見てたやつ、アリスに似合うと思ってさ」

笑いながら言うウィルドを見ると、アリスは視線を箱に移す。

ゆっくりとした手つきで箱を開くと、先ほど、手が出なかったイヤリングが入っていた。

自分のつけているイヤリングを外し、ウィルドに貰ったイヤリングを着け、ウィルドの方を向く。

「に・・・似合う?」

「うん!」

満足そうに笑うと、ウィルドはよいしょ、といいながら体を起こす。

「あ・・・でもぼくなんにも・・・」

「いいって!退院祝い!その・・・俺のせいでもあるし・・・」

「でも・・・」

納得いかないらしいアリスを見て、ウィルドはニヤッと笑う。

そして、ゆっくり移動して、あるコトを実行する。

「えっ!?あぅ・・・」

「これでいいや、お礼♪」

「あ・・・ちょっ・・・」

「ふぁぁ・・・ちょっと寝るからさ、適度に時間経ったら起こして」

そう言うと、ウィルドはしばらくして、規則的に寝息を立て始める。

アリスは真っ赤になって、動けないでいたが、やがて何かを思いついたらしく、手だけで行動を起こす。

「ふふ・・・ぼくも寝ちゃお♪」

そしてそのまま、ウィルドの頭を撫でながら、アリスも眠りについた。

 

 

 

 

 

 

「ゼロ隊長!出動不可です!!」

「なにぃ!?」

「ウィルドとナビゲータのアリスがいません!」

そのころ、ハンターベースでは二人がいないことでパニックになっており、二人が戻った時にはお叱りが待っているのでした。

 

 

 

 

<END>

 

作者様後書き

アリス&ウィルドくんエンディング!

いかがでしたかにゃ?

なんとなーく膝枕ネタ。

ウィルドくんにやらせるのもどうかと思ったんですがそれはそれで・・・。

なんて思ってしまいました。(爆)

 



感想き

かーわーいーいーっすー!!!

ああもう膝枕なんてウィルドったらぁんVv(壊)

いや、もう最高ッすよ!!素敵っすよ月臣様!!

ラブッすねラブ!!

マジでありがとうございましたぁVv



・・・感想になってないっすね(^^;ぎゃふん!(爆死)





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